2015年5月5日火曜日

シンボルエンカウントを作るときに気をつけること

 どうも、ノンジャンル人生です。
 前回のまとめ通り、RPG作りは一応進んでます。それでも手を付けない期間も長く、制作速度は早くなったり遅くなったりを繰り返しています。目標は今年完成ですが、ダンジョン数が多いのでどうなることやら・・・。

 で、今回はシンボルエンカウントのことです。この話はツクール・ウディタなどのRPG制作ソフト向けの話ですのであしからず。


 まずシンボルエンカウントってなんぞやの話から。分かる人は読み飛ばし推奨。

 RPGにはまず2種類タイプがあります。フィールドから戦闘画面に切り替わるものとフィールドでそのまま戦闘が始まるものです。前者はコンピュータRPG黎明期からあったもので、後者はアクションRPGやMMO、最近のオープンワールド系でよく採用されるものですね。
 更に画面切り替えのある戦闘は、敵との遭遇の仕方が2種類あります。フィールドを移動していると突然見えない的に襲撃され戦闘が始まるタイプ「ランダムエンカウント」と、フィールドにいる敵のシンボルに接触すると戦闘が始まるタイプ「シンボルエンカウント」です。(他にも色々細かな種類があるかもしれないがココでは割愛)

 国内RPGのエンカウントの方式は長い間ランダムエンカウントが主流でした。ドラクエ、FFがまずこのタイプでしたし、多くの方が疑問を抱かなかったと思います。ただこのランダムエンカウント、戦闘をできるだけ飛ばして進みたいときには非常に面倒なシステムです。それに対して好きなときに戦闘をしたいというユーザーの気持ちに答えたのがシンボルエンカウントです。これを早くから採用していて有名なのがサガシリーズですね。最新のドラクエ7リメイクでもこのシステムを採用していたので、ランダムエンカウントは今後淘汰されていくと思います。カジュアル路線だとシンボルエンカウント、ハイエンド路線だとフェールド切り替えなしに進んでゆくでしょう。

 ただシンボルエンカウントは気をつけて作らないと、ランダムエンカウント以上にプレイヤーをイラつかせる原因になってしまいます。制作者はよく考えて作らなければいけません。僕がRPGを作っていて気をつけていることを書こうと思います。


【マップの広さと数】
 ロマサガ1のフィールドのシンボル数は圧巻です。物凄くワラワラしていて、まさにモンスターの巣という感じです。生態系も描けるのがシンボルエンカウントの魅力だと思います。しかし、目的地に向かうだけなのにどんどん連続で戦闘になったらさすがに萎えます。数は多ければいいというわけではありません。プレイヤーが移動するルートを考え、ときに逃げ道を設定する必要があります。狭い道ならばなおさらです。少し余裕があるくらいがちょうどいいと思います。数が厳しい道を作る場合は、それ相応の武器を手に入れられるなどのメリットを持たせたいところです。

【シンボルの動き】
 ツクールだと、シンボルの動きを結構自由に動かせます。最も手っ取り早い処理は、「ランダムに動く」、「プレイヤーに近づく」ですが、使いようによっては狭い入り口にモンスターが群がって自由に進めなくなります。例えば空欄イベントでシンボルを囲って、移動範囲を設定するのも手です。細かな移動設定をするならば、「プレイヤーの方を向いてまっすぐ突撃してくる」、「ゆっくり動くが突然近くにワープする」、などアイデア次第で面白い動きを設定する事ができます。ただし、シンボルの動きがプレイヤーより早いのは悪手です。絶対逃げられないために回避する楽しさが削がれ、進むのがただただ苦痛になるでしょう。

【袋小路に気をつける】
 マップによっては逃げ場のない袋小路が生まれることがあります。マップの行き止まりのところにいるとき、追ってきた敵が道を塞いで戻れなくなることがあります。こうなるとすべての敵を倒さなければならず、勝てない相手だと詰みます。追ってくる最大のシンボルの数と、マップのマス数を意識して配置しましょう。

【逃走後の処理】
 昔のブログでネフェシエルというフリゲの名作を紹介しました。このゲームは絶妙な位置にシンボルを配置し、プレイヤーに多くの驚きを与えることに成功しています。しかしながら、ひとつ大きな欠点があります。戦闘から逃走したとき、シンボルによっては間髪をいれずに再び戦闘が始まってしまうことです。これは逃げもひとつの手であるということを殺してしまっています。これを回避する場合、逃走後にシンボルが行動できないようにする処理を作る必要があります。(どうしてもプレイヤーを逃したくないなら、戦闘コマンドから逃げるそのものを排除してしまうこともできます)

【イベント中のシンボル停止】
 宝箱の入手時や会話時にもシンボルが近づいてきて、イベントが終わった瞬間戦闘開始だとプレイヤーは怒ります。イベント中はしっかりとシンボルの動きを止めておきたいです。



 以上を見る限りでも、シンボルエンカウントの設定の大変さがわかると思います。ツクールなどの初心者は、まずはランダムエンカウントでRPGを作ってみることをオススメします。しかし、シンボルエンカウントは大変さに比例してかなりの奥深さを持ち合わせています。ぜひ我こそ「ダンジョンマスターだ!」という人は挑戦してみてください。ちなみにシンボルエンカウントをサポートするスクリプトを公開しているサイトもありますのでぜひ探してみてください。